以前クレリックのシャツだとか、仮縫い付きの三つ揃いスーツをご紹介した深野羅紗店、その後も通っているのです。一度採寸してもらえばその後は(体型が変わらなければ)微調整くらいでで自分にぴったりの服が手にはいるわけですし、いつ行っても一種類くらいは気に入った生地があるのです。
ここ1年半くらいで、都合スーツ4着、ジャケット2着、ブレザー2着、シャツ10枚くらいは作ったのかと。夏冬通しでワードローブを入れ替えた感じですね。
で、またシャツを1枚作ってみました。
普通の白シャツに見えますけど、微妙なストライプが入ってるんですよ。衿のボタンはふたつでデュエボットーニ(ドゥエボットーニ?)というやつです。
この写真ならストライプがわかって頂けますかね。遠目にはわからないけど、光の当たり具合でわかるというところがなかなか奥ゆかしい。衿先はスナップダウンにしてあるので、はね返ったりして形が崩れることがありません。ボタンはダークグレーで穴かがりの糸もグレー。
これはまあその、生地を奢ったもので15,000円くらいするわけですが、全部が全部そんな値段するわけではないのでご安心を。普通の紳士服で売っているような生地でフツーのデザインを選べば、デパートよりちょっと高めくらいの価格で自分にぴったりのシャツが作れると思ってください。スーツも生地が気に入れば、5〜6万円でシングル1着作れます。
そろそろ入学、入社の季節であります。親御さんや親類方(本人でもいいけど)にはぜひ、「体型にあった服」の良さをプレゼントにしてあげてはいかがかと思うわけです。
個人的に深野羅紗店さんが好きなのは、たまたま端切れとかで気に入ったのがあればものすごくコストパフォーマンス高く作れる(それ以外でも基本的にリーズナブルですが)というのと、無理に薦められることがない、というところですかね。
すでに自分が似合う色、というものはわかっていると。そうするとあとは布の質感とデザイン(あ、実用性は言わずもがなですが)。デザインも、全体の印象に影響を与えるくらいの部分もあれば、それこそ自己満足でいい部分もある。自分がすでに持っている服と頭の中で較べながら、全体の着回しのバランスを考えてみる。
こういう視点で買い物をしようとしているときに、例のごとく「今年はこれが流行ですから・・・」とか「みなさんこれを選ばれますよ」とか次元の違うことを言われるとカチンと来ますが、このお店ではそういうことがない。
最初は「これとこれを合わせるとこうなります」「こちらだとすこし渋めになります」という選択肢を(多すぎない程度に)見せてイメージを湧かせてくれたあと、「AにするかBにするか」で迷う段階になると、「これ・・ではないですよね」と「C」という、ある意味ありえない座標の選択肢を持ってくることで、逆に「AとBどっちがより『ありえる』か」に気付かせてくれる。最後「じゃあAにします」と言った時点ではじめて「moriyさんにはこれ似合いますよ。コレは正解だと思います」という言葉で安心させてくれる。で、ふと気付くと、予算額よりちょっと高い買い物をしていたりする。
以前「勧められるものは買うな」とか「限界よりひとつ上のランクのものを買え」という話を書きましたけれど、ここはそういうレベルを超えてます。こういう高度な接客を見習っていただきたいわけです。これならお金払いますよ。ホントに。価格以上の価値を手に入れた気分になりますもの(気分だけじゃなく実際そうですけど)。
「髪痛んでますねえ」と取って付けたマニュアル通りに高いトリートメントを薦めてくる美容院とか、「まずビール」って頼んでるのに全部の注文を聞きたがるラーメン屋とか(すぐ店を出たくなるので、客の回転率は高まるけど)、客の満足感を何だと思っているのかと。
・・・と、ここまで書いて、自分が自分のお客さんにどれだけ本質的に満足を提供しているか、ちょっと不安にもなったりして・・・。
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