ほんといまさらなんですが、ハードディスクの整理をしていたら、昨年の暮れぐらいに書いた社内向けのメモを見つけて、そういえばこっちに書いていなかったなと思い出しました。
自分の感覚としては昨年暮れぐらいからネットでずいぶん語られて、梅田さんの『ウェブ進化論』が今年の2月。ゴールデンウィークの頃にはビジネス誌が取り上げて、日経の夕刊ではここしばらく「Web2.0の旗手」という連載が続いていたりして、この言葉もずいぶん広まったというか、飽きてきたというか(^_^;)。
通信業界のBuzz Wordは昨年は「FMC」今年は「Web2.0」ってのは間違いないです。FMCの話も気が向いたら書きます。
で、これから書くのは昨年末に考えていた話であることをお断りしておきます。あと、社内でも理解してもらえなかった印象があるので、説明の仕方が大きくずれている可能性もあり、世間的にはなんのこっちゃかもしれません。(逆にわかっている人には「何を幼稚な」という話です、きっと。)
まず、2.0云々言う前に、そもそも「Webってなんなのさ」という話。
- HTMLのルールで構造的に記述されたデータを
- 入力・検索・再利用できる
- 参加自由な
- インターネット上のデータベース
これ、どうでしょう?
「Webは要するにデータベースだ」っていう意味が通じない人が語るWeb2.0を信用しちゃいけないような気が。
FTPでホームページをアップロードしている人たちに「入力」という意識はないかも知れませんが、本質は「httpで取り出せる場所(Webサーバ)にデータを入力している」ことに他なりません。
で、それがバージョンが2.0になったというのはどういうことか。
- XMLによって「より構造化された」データを
- 「より簡単に」入力(ブログ)・検索(Google)・再利用(シンジケーション)できる
- 「より参加しやすい」(ブロードバンドの定額化・タグ付け・コメント付け・トラックバック)
- データベース
本質は変わらず、それぞれの要素に「より」がついただけです。
Ajaxだからとか、CGMだからとか、Mashupだからというようなことは、実はどうでもいいと思ってます。それはWebだからできること、もしくはすでにできていたことであって「2.0」の本質ではありません。そういう横文字にこだわっていると、BlogやGoogle Baseのすごさがわかりません。
Blogの何がすごいかというと、
- ブラウザインターフェースで
- データベースを作成し
- 1コンテンツ1ファイルの構造化されたXHTMLで
- 公開する仕組み(Feedによる告知機能)。
- コンテンツ間相互評価システム(trackback)を備える。
というところではないでしょうか。特に「1コンテンツ1ファイル」ってのが重要なんです。検索を組み合わせることを考えると。その意味で、ひとつのエントリーで複数の話題を書くのはおかしいんです。またトラックバックを「相互リンクシステム」ではなく「相互評価システム」としたのは、検索を念頭に置いているからです。リンクというのはWeb世界における「投票」なので。
Gmail、Writely、Google News Archive、さらにはGoogle Baseのなにがすごいかというと、検索エンジン側が、自分で検索しやすいデータを作り始めた(利用者に作らせ始めた)、というところなんです。いつぞや書いたように残酷なGoogleが支配する世界により近づいているという。
話のつながりを無視して結論だけ書いてしまいました。でもまあ、そういうことなんです。とりあえず「Webとはデータベースである」ということと、「データ同士のつながりをわかりやすくできる技術や会社に注目」というのが今回の言いたいことです。最初からそう言えって? それがわかってもらえないんですよ。こちら側では。
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