JR東日本[jreast.co.jp]をご利用のみなさまにはおなじみ、Suicaペンギンはこの人、さかざきちはるさんが描いてます。この絵本に出てくるペンギンが、Suicaペンギンとイコールなのかどうかの判断は微妙なところですが。
JRのCMではケーキ食べながら「クェ」みたいな声を出してますが、『ペンギンジャンプ』では、結婚式のスピーチを務めるくらいコトバが堪能です。もしさかざきさんがSuicaペンギンとこの絵本のペンギンとを同一に見ているとしたら、あのCMの声の表現はおかしいと思う。
『ペンギンゴコロ』(1998年)、『ペンギンスタイル』(1999年)、『ペンギンジャンプ』(2000年)と3冊出ていますが、Suicaペンギン好きの方にはまず3作目の『ペンギンジャンプ』、個人的には『ペンギンスタイル』がいちばんのオススメ。
1作目の『ペンギンゴコロ』[amazon.co.jp]がちょっと不思議なんですよね。たぶんこの作品を最初に読んでいたら「なんだこれ」で終わってしまってたと思う。
シリーズ3冊とも「見開き右に言葉、左にイラスト」という構成なんですが「わたしのココロはペンギンの形をしている」で始まる第1作だけはあまり繰り返し読みたいと思えない。内容として全編「ワタクシゴト」なんですよ。自己愛の割合が多くて、2作目以降のようなユーモアが足りない。この時期のさかざきさんは精神的に余裕がなかったんじゃないか・・・などという陳腐な作品論は余計なお世話だとは思いますが、そのあたりは10〜20代なら共感できるのかも。
ええと、何が言いたいかというと、この1作目を読んだであろう関係者が、ちょうど1年後に「2作目を出そう」と決めたのは相当偉いことだと思うのです。もしかしたら「1年ごとに3部作で」とはじめから決めていたのかも知れないけど、それならそれも偉い。
2作目『ペンギンスタイル』[amazon.co.jp]がすごくいいんですよ。ステキなラブストーリーで、先日取り上げた『Guess How Much I Live You』と同じくらい、人にすすめたい本です。で、3作目の『ペンギンジャンプ』[amazon.co.jp](これだけページの開き方が逆で、左から右に読み進む)になると、あの何とも言えないとぼけた表情が出てきて、Suicaペンギンにつながってくるんです。
出版担当者の意図でそうなったのか、作者の思いなのか、もしくは最終的に代理店が「仕掛ける」つもりだったのか、その辺の事情は知りませんが、いずれにせよキャラクターを育てるには時間が必要であるということを認識する上で、この絵本はいい参考になります。
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