北海道旅行に行かれた方からいただいた六花亭[rokkatei.co.jp]の「おふたりで」。パッケージの文字は「にんげんだもの」相田みつを氏によるものだとか。
なんで「おふたりで」というネーミングなのか。そんなこと言われたらどうしたってふたつに割って分け合って食べちゃうじゃないですか。
はい、ふたつ。
・・・カミさんがこちらをニラんでいるので再度分割。
抹茶のダックワースで、抹茶&小豆の餡をはさんであります。ただ原材料に「クロレラ色素」と書いてあったりするように、色ははっきりしてますがそんなに抹茶の味は感じません。抹茶のダックワースというとKIHACHI[kihachi.co.jp]のもありますけど、あそこまで「洋菓子」にはなってない、あっさり味です。
味の素の容器の穴を大きくしたら売り上げが増えたとか、この間書いた『エスキモーに氷を売る』の「いつものお客にもうちょっと多く売る」みたいな考えでいけば、「おふたりで」って名前はいかがなものかと。どうせなら「ひとりでふたつ」とか「イッキ食い」もしくは「1日1ダース」という名前の方が売れるんじゃないか。
と、考えて気がついた。これ、おみやげ品だから、職場や学校でひとつずつ配られることが多いわけですよね。だとしたら、「ひとりでふたつ」じゃ買う人にプレッシャーになっちゃうから、なかなかあり得ないですわな。
一方で、それをおげとして受け取った方は「おふたりで」と言われたらそれを分割して食べることになる(うちみたいにね)。すなわち、10個入りパックが売れたら、最大20人がそれを口にすることになる。
そしてそこからクチコミが始まる。変わったネーミング、相田氏のネームバリュー、個性的な商品特性(ただし、おみやげ物だから決して「個性的な味」ではいけないことに注意)であることなど、クチコミにつながる要素は充分。
そう考えると、クチコミの母数が2倍というのはものすごいことですよね。なんと素晴らしいネーミング戦略。恐るべし六花亭マーケティング。
よっしゃ、いまおみやげ物の企画・開発をしている人はすぐ「ご家族で」「町内で」「全人類で」というネーミングで商標登録するべし!
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