板倉雄一郎さんという方がいらっしゃいます。個人的には『社長失格』[amazon.co.jp]の板倉さんであり、無料プロバイダーの先駆け、ハイパーネットの板倉さんだったのです。
今年の初めのライブドアvsニッポン放送の騒ぎの時、私は広報の立場から、もしくはラジオ好きの立場からいろいろ書きましたが、板倉さんは「会社とは何か」「企業価値とは何か」という視点から、ご自身のサイト[yuichiro-itakura.com]で発言をされていて(いや、その騒ぎのずっと前からこのテーマについて書き続けられていたんですが)、非常に興味深く読んでいたわけです。
ただ、ブログを読んでいてROIC(投下資本利益率)とかWACC(加重平均資本コスト)なんていう言葉とか、いろんな数式が出てきても、そのまま読み流しているだけなので何のことやらわからなかったので、1泊2日で21万円(!)のセミナーに行ってきました。
最初は21万という数字を見て、これは企業から派遣される人のためのものだろうと、つまり人に言われて勉強しに行く類のものと思っていたのです。が、8月に行われた半日のオープンセミナーに行って、直接板倉さんの話を聞くと、これがものすごく面白い。
自分のセンサーが開きっぱなしになるというか、話に集中してどんどん引き込まれるという感覚ってありますよね。以前楽天の取締役の方のプレゼンを聞いた時とか、盲導犬訓練士の多和田悟さんにインタビューさせてもらった時など、個人的には年に1度あるかどうかの体験なんですが、板倉さんの話を聞いた時もこの感覚があったんです。
セミナーの内容については板倉さんのサイトを見ていただければよいかと思うのですが、要はブログの内容と同じことです。同じなんですが、それを文字で見ているだけの時と、自分でエクセルを計算機として使って、実際の企業を題材に、受講者同士でああでもないこうでもないと話し合いながら勉強をするのでは、まったく違うのです。
しかも過去の受講者の方の話を聞くと、1回目にただ手順を追っていくだけの時と、再受講(このセミナーは再受講ができるのです)では理解度がまったく違うとか。私はまだ1回目の人なので、あまり内容そのものについては語りませんが、板倉さん本人と直接話をすることの効果は声を大にして強調しておきたい。
また合宿ってのがいいんですよ。夜、セミナー会場のホテルで飲みながら深夜近くまでしゃべることで、講師とも受講者とも距離が近くなって仲間意識が出てきて、継続的に学んでいこうという勢いがつきます。『道具としてのファイナンス』[amazon.co.jp]の著者の石野雄一さんもいらしていて、いろいろと濃いお話を聞かせていただきました。教育の価値ってなかなか金額換算しにくいですけれど、21万は(学ぶ気のある人には)たぶん安いだろうと思います。
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