『だららん日和〜リラックマ生活2』コンドウアキ

だららん日和
先日紹介した『リラックマ生活』に続くシリーズ第2弾です。クリーム色の体に赤いボタンをつけたコリラックマが登場したことが大きいですね。リラックマとキイロイトリの生活の中に、コリラックマが入ってくることで、以前は

  • リラックマ=甘える人
  • キイロイトリ(&カオルさん)=甘えられている人

という単純な構造だったものが、両キャラともに「コリラックマの保護者」的要素が出てきた。

「ほめて
ほめて
ほめて」

のページで、リラックマがコリラックマとキイロイトリのアタマをなでてます。以前のリラックマのイメージだといかに自分がなでられる側に回りたいかをアピールしていたと思うんですが、このページでは「だれでもほめられるのはスキですから」などと言ってる。

またこのコリラックマが、ひとこともしゃべらず(=言い訳をするほどの自意識もない)、いたずらばっかりしている(=行動で周囲とコミュニケーションを取っている)、いってみれば純粋な子どもキャラ、真のイノセンスの持ち主なんです。その分リラックマの甘え肯定哲学もすこし成長している感じ。

唐草模様(?)のほっかむりをして、鼻歌でかけまわっているコリラックマを見て、リラックマは

「夢がかわったんですか
またたのしめますね」

と。これがあの、自分の食欲・睡眠欲・倦怠欲を肯定するばかりだったリラックマなのかと。おなか部分に落書きされても「油性でかかなくなったんですよ・・・」と表面上はコリラックマの成長を喜んでいる。なんという心の広さ。

落語「天災」に出てくる心学の先生の境地ですよ。「天災だと思え」の了見。ただの言い訳上手なクマじゃない。

今回の2冊目を読んでいて思ったんですけど、リラックマははじめからリラックマだったのではなく、苦難と悩みの歴史を経て、「リラックマになった」んじゃないかという気がしてきますね。死ぬほどの苦行のあとにハチミツたっぷりの「KUMA KUMA HOTCAKE」を食べて、菩提樹の下で悟りを得て「リラックマ教」を開いたとか。あの着ぐるみの内側には奥深い諦観が秘められているんですよ、きっと。

「リラックマ教」で検索したら、自称信者の方いらっしゃいますね。下にリンクした悪友Tさんの「これは癒しじゃない」ってコトバに共感。

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3 Comments

  1. 悪友T

    この度はトラバ有難うございました。リラック魔のマインドコントロールからは徐々に抜けつつあるのですが、会社で「そのうちやりますって」などのメモ帳を見せると喜ばれます。本当は皆堂々と言いたいんですよね。

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