2022年の2月、母親の実家から荷物が届きまして。
中を開けるとこんなものたちが。財布みたいなものと、ヘソの緒でも入ってそうな桐の箱と、棒状の何か。
母方の祖母が、数年前に104歳で亡くなりまして、その形見というか、生前に「これはあの子に」と、私あてに分けられていたものだとか。
黒財布の中に入っていたのはこれ。満州国や中華民国の紙幣とか、大日本帝国時代の紙幣とか。満州の貨幣単位も角fenだったのね。
桐箱に入っていたのは硬貨。これも明治時代の貨幣ですな。この時代のも古銭って言うのかしらん。
鑑定団的な価値はほとんどないんだろうけど、祖母は私がこういう古いものを面白がる子だっていうのを認識してくれていたんでしょうね。
誰かが自分のことを思って、何かをしてくれていたのを、その人が死んでから知るというのは、暖かく心に沁みてくるもので。
しみじみしつつ、最後に残った謎の包み。
渋い柄の袋の中から出てきたのがこれ。
なんか、刀っぽいんですけど。
ぱっと見すごくキレイだけど、よく見ると模様がけっこうすり減ってる。
鞘から抜こうとしても、固着してなかなか抜けない。
意を決して、ぐっと力を入れて抜いたら・・・
すげー錆びてる。しかもなんだろう、繊維が付着してるみたいな。
反対側の面も錆だらけ。でもなんか、いい感じの拵えで、素敵。
この母方の祖母という人は、いまの市ヶ谷あたりで生まれたっぽくて、稲葉という武家の出身だったのです。
武家といっても大正生まれだから、歴史の教科書的にはafter廃刀令&四民平等の時代なわけですが、何かの名残で、こういう短刀をお守り的に持たされていたのではないか、というのが親類の見立て(まさか自決用ではないと思う)。
さて、これはどうしたものか。